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ツール・ド・モンブラン (1) : 2009/6/27~2009/7/5 [登山・ウォーキング:ほか海外]

ヨーロッパで一番人気のあるハイキングコース、ツール・ド・モンブラン。今年の夏休みは、モンブラン山群を歩いた。

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                                     (イタリア側からのモンブラン)

                                              DAY2へ



ヨーロッパアルプス、日本から遠い。歩くチャンスは、そうはないなと思っていたが、今年はロンドンに住んでいる!ジュネーブまで飛行機で1時間半!なんと、北海道に行くぐらいで、アルプスに行ける!!こりゃ、行っとかないと一生後悔するぜ!と思い夏休みは、ヨーロッパアルプスに行くことに決めた。

アルプスと言っても、広い。が、折角行くならロングコースを歩きたい。さっそく、ガイドブックを集めて検討すると、モンブランの周りを歩く「ツール・ド・モンブラン」、モンブランとマッターホルンの間をあるく「オートルート」、モンテローザの周りを歩く「ツール・ド・モンテローザ」がロングトレイルでは有名なようだ。今回の休みは1週間、「オートルート」と「ツール・ド・モンテローザ」を歩くにはもっと長い日数が欲しい感じがしたので、今回はヨーロッパで一番人気があるといわれる「ツール・ド・モンブラン」を歩くことにした。

ちなみにツール・ド・モンブランは、アルプス最高峰のモンブラン(4,807m)の周りをフランス、イタリア、スイスに跨って歩くトレッキングコース。全部歩くと170km、高低差10,000m、全行程11日くらいになるが、途中公共の交通機関を使ったり、一部省いたりして短縮することもできる。モンブラン山群の峠を縫うように歩くコースで、道もきちんと整備されているので特別な技術・装備は必要ない。ただ、だいたい標高1,500mから2,700mの間を行ったりきたりするイメージなので、アップダウンはそれなりにある。モンブランを表から裏から眺めることができるらしい。

僕らの今回の行程は以下の通り。


 

日程:2009/6/27~2009/7/5

(1) ジュネーブ空港-{バス}-コンタミンヌ(Les Contamines)-バルム小屋(Refuge de
   la Balme) [スイス]-[フランス]

(2) バルム小屋(Refuge de la Balme)-フールのコル(Col de Fours)-Tete Nord de
     Fours -フールのコル(Col de Fours)- モッテ小屋(Refuge des Mottets)
     [フランス]

(3) モッテ小屋(Refuge des Mottets)-セーニュのコル(Col de la Seigne)
   -エリザベッタ小屋(Rifugio Elisabetta) [フランス]-[イタリア]

(4) エリザベッタ小屋(Rifugio Elisabetta)-シェクルイのコル(Col Checrouit) -クール
   マイユール(Courmayeur)-{バス}-アルヌーバ(Arp Nouvaz)-エレナ小屋
   (Rifugio Elena) [イタリア]

(5) エレナ小屋(Rifugio Elena)-グラン・コル・フェレ(Grand Col Ferret)-ラフリ
   (La Foully)-{バス}-シャンペ(Champex) [イタリア]-[スイス]

(6) シャンペ(Champex)-Fenetre d Arpette -フォルクラのコル(Col de la Forclaz)
   [スイス]

(7) フォルクラのコル(Col de la Forclaz)-バルム峠(Col de Balme)-{リフト}
   -ルトゥール(Le Tour)-{バス}-プラ(Les Praz)-{ロープウェイ}-フレジュール
   (La Flegere) [スイス]-[フランス]

(8) フレジュール(La Flegere)-プレヴァン(Le Brevent)-レズーシュ(Les Houches)
   -{電車}-シャモニ(Chamonix) [フランス]

(9) シャモニ(Chamonix)-{ロープウェイ往復}-エギュイユ・デュ・ミディ(Aiguille du
   Midi)展望台-シャモニ(Chamonix)-(バス)-ジュネーブ空港 [フランス]-[スイス]
                          *交通手段が書いていないところは歩きです。


Day1. ジュネーブ空港-{バス}-コンタミンヌ(Les Contamines
      1,167m)
-バルム小屋 (Refuge de la Balme 1,706m)

13
:00 コンタミンヌ(Les Contamines)

朝一の飛行機でジュネーブに向かい、空港からはバスで今回のスタート地点のコンタミンヌへ。なるべくたくさん歩きたいので、翌日以降を楽にしたく、一日目からトレッキングをスタートすることにした。空港からスタート地点までバスで直行できるのでとても便利。バスは、ジュネーブの街を抜けて、レマン湖を通り、あっという間にフランスへ。アルプスってどんなどこなんだろうと考えるだけで、テンションが上がる。

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Sallanchでバスを乗り換えて、コンタミンヌへ。コンタミンヌは山間の小さな町といった感じで、早速ちょっとアルプスの雰囲気が漂い、さらにテンションが高まる。バス停の前にパン屋があったので、腹ごしらえ。さて水を調達して出発するかと思ったら、店が全部しまっている。ヨーロッパは13:00から15:00くらいまで昼休みで殆どの店が閉まると聞いてはいたが、本当に見事に全部閉まっている。水がないのはまずいので、なんとか準備中のパブで水道水を分けてもらい、水筒も二人で500ml分しかなかったので、ペリエの1Lの空きペットボトルも一緒に分けてもらった。セーフ!

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ちなみに広場のクマ、いかつい顔をしているのに子連れ。

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15:10 ノートルダム・ドュ・ラ・ゴルジュ(Norte Dame de la Gorge)

街を抜けると最初は川沿いに平な道を歩く。

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歩き出して45分くらいで、ノートルダム・ドュ・ラ・ゴルジュの教会に着く。ここから登りが始まるが、いきなり結構な急登で寝不足の体には堪える。

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しばらく登っていくと、カランカランと大きな風鈴の音のような音が聞こえてきた。音はすれど姿は見えず、何の音だろうと思いながら、音のする方向に進んでいくと、それは牛の首につけられたカウベルだった。一つ一つの音はそんなに大きくないのだろうが、集団になるとなかなか迫力がある。確かに家畜の所在を把握するには便利そうだが、自分が歩くたびに鳴り響く音は牛からすると、どんな気持ちなんだろう。今回のトレッキングはずっとカウベルを聞きながらの旅となった。

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16:40 バルム小屋(Refuge de la Balme)

さらに谷間の牧草地の中の道を進んでいくと、本日の宿、バルム小屋が遠くに見えてきた。生憎午後の遅めの時間なので、山に雲がかかってしまっていたが、牧草地のまっすぐな道を歩くには気持ち良い。

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バルム小屋は質素なこじんまりとした山小屋で、時期的なものか場所的なものか本日の宿泊は6人だけ。広いドミトリーを6人で使えたので、かなりゆったりだった。ドミトリーは小さいながらもベッドは一人づつ分かれていて、隣りが気になることもない。ちなみに、このあたりの山小屋はどこの1泊2食で40ユーロくらい。飲み物もビールやワインなど、別料金で注文でき、ワインは安い。温水シャワーもどこも付いているが、ここのシャワーは温度が低めでちょっと浴びたあと凍えた。

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食事はこんな感じ。スープから始まって、パン、肉、食後にチーズと果物が山小屋の定番コース。この日の肉料理は豚肉をローズマリーで焼いたもので、とても美味しかった。本日の宿泊者は、フランス人の単独のおじさん、フランス人カップル、アメリカ人単独女性、我々日本人2人だったが、外国人もフランス語を多少でも出来る人が多いので、会話はフランス語になるのでフランス語のできない我々はしばし、沈黙。たまに英語で気を使って話してくれるが、やはりフランス語ができれば、この辺りの旅は100倍楽しくなるはず!

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食後は、明日からの晴天を願い、早々に寝ることにした。ドミトリーのイビキ対策は、何より人より早く寝てしまうこと。この日は朝4時起きだったので、横になるとあっという間に寝てしまいほとんど目が覚めなかった。そして願いは叶ったのか、翌日以降は全て晴天!!に恵まれ素晴らしい眺めを満喫することができた。


DAY2へ

 


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Sunny

体験談と写真、興味深く拝見しました。今年の7月にTour du Mont Blanc全行程を歩く計画を立てています。
ひとつお聞きしたいのですが、山小屋の夜は冷えますか?
by Sunny (2014-03-17 13:07) 

hiko

Sunnyさん、

遅くなりましたが、コメントありがとうございます。
7月くらいは昼間は暑いですが、山小屋の夜は冷えます。
私はユニクロのダウンを念のため、持って行きましたが、正解でした。今年行かれるとのことで、羨ましい限りです。楽しんでください!
by hiko (2014-03-21 10:25) 

Sunny

お返事ありがとうございます。(今日まで気が付かなくてごめんなさい)やっぱり夜は冷えますか。パッキングの参考にさせていただきます。あ、もうひとつお聞きしたいのですが、現地の通貨はユーロだと思いますが、スイスの山小屋もユーロで払えるのでしょうか?また、現地でUSドルからの両替などはできますか? 

by Sunny (2014-04-05 10:20) 

hiko

Sunnyさん、

スイスは、スーパーマーケットなどスイスフランとユーロを両方使えるところが多かったように思いますが、山小屋は場所による部分もあると思うので、念のため現地に確認したほうがよいかと思います。両替は、シャモニやクールマイユールなど大きな街では、両替は問題ないかと思いますが、それ以外は難しいかもしれませんね。ではでは!

by hiko (2014-04-05 22:10) 

Sunny

お返事ありがとうございます。今後のブログも楽しみにしています。
by Sunny (2014-04-06 03:32) 

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