ツェルマット Zermatt (3) クラインマッターホルン & スネガ : 2011/12 [登山・ウォーキング:ほか海外]
ロープウェーを乗り継いでイタリアとの国境近くの、クラインマッターホルンエリアへ。
ツェルマットのゴルナーグラート、クラインマッターホルン、スネガの3つのエリアの間には、ゴンドラ、リフトが縦横無尽に張り巡らされている。リフト、ゴンドラ券の乗り放題券は、若干というかかなり高いのだが、この展望なのだから文句は言えない。
前日までは悪天候で閉鎖されていたクラインマッターホルンエリアが、この日はオープン。早速ゴルナーグラートエリアのリッフエルベルグからゴンドラを乗り継いで、フーリ、シュヴァルツゼーパラダイスを経由してクラインマッターホルンエリアへ向かう。
TESTA GRIGIA
シュヴァルツゼーパラダイス(shwarzsee paradise)は、マッターホルンに一番近づくエリアで、迫力のある山容が目の前に迫る。マッターホルン登山の拠点となるヘルンリヒュッテへはここから向かうらしい。ヒュッテから往復10時間、クライマーの世界からはどんな景色が見えるのだろうか。ただ、山があまりにも大きく、神様のようで、登ってみたいという気持ちは起きなかった。
そしてトロッケナーシュテックからは珍しい、二人乗りTバーリフトで イタリアとの国境Testa Grigiaへ。このあたりは実は一部氷河の上で、8月でもスキーが可能なエリアとか。それにしてもTバーリフト、2本乗り継いで30分くらい、、こんなに長いTバーリフトに乗ったのは初めてだ。しかも二人用なので、連れと身長差がちょっとでもあるとなかなか緊張する。
Tバーリフトの終点、Testa Grigiaは標高3480mでイタリアとの国境。ここから向こうは、イタリアのチェルビニア。天気は良いが稜線は風がとても強い。イタリア国旗がバタバタとはためいていた。
リフトで登ってきた道のりを振り返るとゲレンデがどこまでも続いていた。 思わず、うひょ~といいながら滑りたくなる。
ちなみに、下の写真はこの辺りから眺めたマッターホルン。ツェルマットから眺めるのとは形が大分異なり、ほぼ正三角形。これはこれで格好良いが、やはり表マッターホルンのほうが華麗なのだった。
このスキー場からはマッターホルンだけでなく、モンテローザ他このあたりの高い山々がたくさん見える。モンテローザは4,634mでアルプスで2番目に高い山。ツールドモンブランと同様で、モンテローザの周りを周遊するツールドモンテローザというトレッキングコースもあるらしい。これらのコースや、シャモニからツェルマットに抜けるオートルートなどなど歩いてみたいコースはまだまだたくさんある。
このあたりは実は氷河の上で、真夏でもスキーができることで有名らしい。THEODULPASS方面には高速リフトもあり、サクサクすべることができた。
KLEIN MATTERHORN クラインマッターホルン
トロッケナーシュテッグに到着した時点ではクラインマッターホルンはまだ整備中だったが、何本か滑っているうちにオープン。3,883mとヨーロッパの展望台では一番高く、富士山よりも高い(下写真の最高点)。そんなところまでロープウェイで行って、スキーで降りてこられるなんて素晴らしい。しかもこのあたりのコースは難易度が低く、初中級者でも全く問題ない。
彼方に見えるのはモンブラン。山頂からはアルプスの山々がずっと見渡すことができる。
マッターホルンも、こんな形でほぼ目の高さ。
流石に標高が高いこともあり、空気も薄く、景色まで淡くみえた。そして風も猛烈に強い。ロープウェイが到着し、少し立つとあっという間にみんな滑って行ってしまい、山頂駅には自分だけになってしまった。こんな絶景を一人占めできるのは嬉しいが、冬山の高所に取り残されると、ちょっと怖い気持ちになり、天気は良いものの早めに滑っておりることにした。このあたりは人も少なく、雪質も最高だった。
SUNNEGA スネガ
ここから標高2,400m付近のFruggへ一気に滑り降り、またロープウェイを乗り継いでゴルナーグラートに戻り、さらに滑ってリフトを乗り継ぎスネガエリアに向かった。かなり滑ったので疲れて、忙しいが、今日はスキーの最終日。スネガエリアには天気があまりよくない日に何度か行ったが、もう一度行っておきたかった。今回はスキー自体を楽しむというよりも、スキーをしながらトレッキング気分を味わっているような感じだった。
途中のリッフェルベルグは、まったりとした午後の雰囲気に。
グルナーグラートからBreitbodenまで、アイスバーンの多い狭めの路をすべり、リフトを乗り継いでスネガエリアへ。リフトからは斜面に昔ながらの家が立ち並んでいるのが見えた。この辺はZermattの街から近く、ハイキングに人気らしい。
スネガからはさらに ゴンドラとロープウェイを乗りついでRothorn 3,103mへ。ここからも、氷河を眺めながら滑ることができる。他のエリアに比べると若干ながらコブが多く、脚が疲れるが、景色はここも最高。 今回のスキーはデジタル1眼レフをヒップバックに入れて滑走。こけたらヤバイと思っていたが、意外と何回かこけても大丈夫だった。心配していた電池もok。
天気が悪い日でもこのエリアはオープンしており、 前の日に訪れたRothornのレストハウスはこんな雰囲気だった。スープとか簡単な軽食、ビール、ワインなどなどしっかりとあり。
滑りすぎて足はパンパンだったが、時間を忘れて氷河、山々を眺めながら滑っていた。スネガから眺めるマッターホルンはゴルナーグラートとよりも少し鋭角。古来、霊峰としてあがめられていてので、初登頂が遅くなったというのも頷ける。その割には現在のスイス、フランスのアルプスの山々にはロープウェイとスキー場がこれでもかというくらい、取り付けられているのは不思議。そのおかげで、簡単にこのような景色が楽しめるのだが。
写真を撮りながら滑っていると、いつの間にか辺りから人の気配が消え、夕方の気配に。降雪機が稼動しだし、早く帰りなさいと言われているようだった。冷たい。
スネガからツェルマットへは地下鉄ケーブルカーで、あっという間。今回スキーを借りた店はこのケーブルカーのツェルマットの乗り場のすぐそばにあり、毎日そこの感想ロッカールームにスキーとブーツを置いておくことができ、とても便利だった。
晩飯は、宿の人のお勧めで、下のお店に。写真を撮り忘れたが、ラムがあまり好きではない自分が思わず美味い!!と感じるほどのラムソーセージが絶品。
と、この日は快晴の絶景。欲張って、ゴルナーグラート、クラインマッターホルン、スネガと回り、山々を堪能できた。 張り巡らされているロープウェイ網と、スキーが大して上手くなくても滑ることができるコースからこんなに素晴らしい山を眺めることができるのがツェルマットのスキー場の魅力だと感じた。 (つづく)
ツェルマットを楽しまれて、良かったですね。
私も、また行きたいよ~。
by Jetstream777 (2012-05-30 22:42)
>Jetstream777さん、
ツェルマットの山を眺めならのスキー、最高でした!
スイスは行けばいくほど、また行きたくなってしまいますね。
by hiko (2012-05-31 06:33)
モンブランも登りたいなぁ……
無理無理。
それにしても、晴れた日の眺めはサイコ―でしょうねぇ。
by 山子路爺 (2012-06-05 21:31)
>山子路爺さん、
晴れた日の眺望は素晴らしかったです。ロープウェイで富士山より高い所にいけるなんて、不思議な感覚ですね。
by hiko (2012-06-07 07:26)
とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!
by 履歴書の封筒の書き方 (2013-10-09 11:02)