スコットランド(1) ミリタリータトゥー Military Tatoo :2011/8 [旅行:イギリス]
スコットランドの夏の祭典、ミリタリータトゥー。エディンバラ城の城壁をスクリーンにして、様々な国の軍楽隊が繰り広げるパレードを観にエディンバラへ。
スコットランドとえば、スコッチウイスキーとバグパイプ。イギリスに来るまでは、そんなイメージしかなかった。スコットランドはイギリスの一部ではあるが、イングランドとはちょっと違う文化を持っている。毎年、夏に催されるミリタリータトゥーもスコットランドの夏の風物詩として有名だ。
ちなみに”タトゥー”は”刺青”ではなく、”帰営ラッパ”とか”ドラムをたたく音”とかそういう意味だそう。刺青が二の腕に入った、マッチョなおっさんをイメージしてしまうがそういう訳ではない。スコットランドはじめ、近隣諸国の軍楽隊がエディンバラ城の前の通常は駐車場の場所に設置されたステージでパレードを繰り広げる。
日が長い季節、土日の2幕目は22:00スタート。ロイヤルマイルは人で埋め尽くされていた。
設営されたスタンドは満員。城に向かって左手のスタンドの裏は、断崖絶壁。あちら側の席じゃなくてよかったとちょっと安心。
早速バグパイプの軍楽隊の大行進。バグパイプが集団になるとなかなかの迫力がある。キルトはスカートだけではなく、ズボンもあるようだが、柄はやはりタータンチェック。昔、キルトスカートの下はパンツははかないのが正式なのだ!と聞き、騙されているのかもしれないが、街中でキルトスカートの男性を見かけるとそればかり気になってしまう。
さすがに軍隊、一糸乱れぬ動きで隊列の変化も自由自在。
キルトスカートの起源、伝統性については諸説紛々あるようだが、やはり年配の人がパリッときているとさらに格好良い。ちなみに夏に走ったイングランドの80kmマラソン、どれだけ愛スコットランド精神が旺盛なのかスカートをはいて走っている人もいた。
こちらは確かオランダの自転車部隊。 コケ芸?などのミニコントもあり。
こちらは南アフリカ。舞台を船に見立てている。
そしてこちらはスイス。ホルン演奏。パレードや演奏もヨーロッパ各地からだが、開演前に司会の人が、観客席に向かってどこの国からきたのかと問いかけていたところ、観客も、ヨーロッパ中から人が集まってきている感じだった。王室同士の結婚関係など、ヨーロッパの国同士の結びつきはアジアとは比べ物にはならないほど強い。
そして、このミリタリータトゥーの一つの見所は、エディンバラ城を巨大なスクリーンにして、様々な映像を投影しおり、音楽とあいまって舞台を盛り上げる。
大写しになったユニオンジャック。イギリスに来て思うことは軍事関連のイベントに関して、悲壮、悲惨、過ちといった単語は全く思い浮かばない。出てくるのは誇りとかナショナリズム、そういった単語の数々。
こちらはスコットランドの国旗。ユニオンジャックは、下のスコットランドの旗と、イングランド、アイルランドの旗をそれぞれ重ねたもの。スコットランド国旗は9世紀から使用されている世界最古の国旗らしい。一番上の写真の”黄色地にライオン”はスコットランドの国章とイギリスの各国は旗がたくさんあってややこしい。
イギリスに存在しないライオンが国章というのがまたイギリスらしいのだが、ライオンはイギリスではジェームズ1世(獅子心王)など同じみのキャラクターで、サッカーの代表チームなどが”ライオンハートで戦った”などと評されたりもする。昔のちなみに日本では、菊や桐の紋章が国章と、日本は日本らしく、イギリスはイギリスらしい。
最後はスコットランドの民謡、Auld Lang Syneをみなで合唱。これは日本では”蛍の光”という名前で知られている。別れの曲として、イベントの最後に合唱することが多い。ちなみに、日本には明治期にスコットランド民謡がたくさん輸入されていたようで、”故郷の空”などもスコットランド民謡らしい。
知らない人同士、肩を組み合って合唱という和やかな雰囲気だったが、歌詞がわからないのとシャイな日本人代表として、隣の人と肩を組むのは躊躇してしまった。ほとんど日付が変わる頃に終了、眠かったがスコットランドの誇りを体感できた一日だった。
(おわり)
今日は。
最初の写真は中世というムードをかもし出していますねぇ。
自転車で太鼓やラッパはスゴイ。
by 山子路爺 (2011-10-24 16:58)
>山子路爺さん、
こんばんは。そうですね、中世のムードが漂っていました。
伝統衣装はパリッと着こなしていると格好良いものですね!
自転車は現代の軍隊風でしたが、コメディタッチで面白かったです。
by hiko (2011-11-03 07:30)